事業内容
地質調査の使命
構造物を支えるのは設計でも施工でもなく「地盤」です。扇伸地質は、支持層の深度を正確に捉え、建築基礎の安全性を科学的に保証します。
調査工程

- ボーリング調査:専用ドリルで地中を掘削し、地層構造を明らかにする。
- 標準貫入試験(N値試験):打撃回数によって土の硬さを数値化。支持層判定の基準は「50回以上の打撃に耐える層を5〜6m連続で確認すること」。
- 試料採取と室内試験:各深度ごとに土を標本化。含水比・粒度分布などを分析し、施工計画の基礎資料を作成。
- 解析と成果物作成:公共案件は1〜3か月、民間案件は1〜2週間で成果を納品。標本は「地層の履歴書」として提出されます。
技術と現場の魅力 ― 「穴を守る」高度な技と地質への洞察

地質調査の真価は「穴を掘ること」そのものではなく、掘削した孔を崩さず維持する技術にあります。
砂場に水をかけて穴を掘ってもすぐに崩れる。けれど我々の調査では、孔を残して検査を行わなければならない。だから水の量や薬液の濃度を、その場その場で調整しながら穴を守るんです。
薬液が濃ければ器具が進まず、薄ければ崩落の危険。現場ごとに粘土・砂・礫が入り交じる地層を相手に、経験値と勘、そしてリアルタイムの判断が求められます。
さらに、地名と地盤の関係も重要な知見です。「谷」「川」「海」といった地名の土地は軟弱層であることが多い。一方「丘」「山」は高台で支持層が浅い。これは単なる豆知識にとどまらず、設計上のリスク評価に直結します。
こうした洞察と技術があるからこそ、扇伸地質は「支持層を確実に捉え、構造物の基盤を支える」信頼を築いてきました。